９月３日（火）、「南国酒家原宿本店」で緑風塾セミナーを開催。セミナーの講師は株式会社南国酒家代表取締役社長の宮田順次氏が務めました。

　会場となった「南国酒家」は、明海大学の創立者・宮田慶三郎氏が創業。その孫にあたる順次氏は、明海大学の宮田淳理事長とは従兄弟同士になります。

　順次氏は大学卒業後、三井不動産に入社。４年後、バブル崩壊で経営が思わしくなかった南国酒家に入社し、不動産事業を立て直しました。　順次氏は南国酒家の経営について、「コロナ禍では、売上が０円だった期間もあり、社員やアルバイトを多数失い、５店舗を閉店した。一方で、社員たちは「（会社は）多分潰れないだろう」という油断に気づき、事業継承のために真剣に物事を考えるようになったといいます。
　その後は経営改革を行い、年功序列の給与体系を脱却し、「できることベース」で給与を決めたり、知名度を上げる施策として、大手スーパーやコンビニとのコラボ商品の発売も行ったりしたそうです。今後のキーワードは「人材」。不動産事業の強みを生かし、寮や借上社宅を充実させる方針。また、起業を目指す学生との勉強会も行っており、「Ｚ世代との交流は将来の人材確保につながる」と話しました。
　質疑応答では、不動産事業と飲食事業の両立について質問があり、順次氏は「店は家賃を払って経営し、持っている不動産は貸している。不動産で安定した収益を得ることは飲食店が赤字の場合でも助けてもらえるので、両立は大事だ」と答えました。また、日頃から大切にしていることを聞かれると「感謝です。人は得てして傲慢になる。相手を怒らず、ありがとうの気持ちを忘れないことは経営にも人にも大切」と訴えました。
　講演会終了後は、南国酒家の料理を囲んで交流会を開催。名刺交換をしたり、お互いの仕事について話したりするなど活発な交流が行われました。